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[リサーチ]大幅にリニューアルした『1000時間ヒアリングマラソン』の詳細をチェック!

      2018/01/05

リニューアルした1000時間ヒアリングマラソン

当サイトでもイチオシの『1000時間ヒアリングマラソン』が、2016年4月号に大幅にリニューアルしました。

今回ありがたいことに、ヒアリングマラソンの提供元である株式会社アルクさんから、サンプルを提供していただくことができましたので、早速詳細をチェックしてみたいと思います。(アルクさん、担当のAさん、ありがとうございます!)

 

大幅リニューアルの概要

今回のリニューアルですが、昨年の夏から半年以上じっくりと準備をかけて行ってきたとのこと。

リニューアルの告知があったのが、2016年 5月から TOEIC の試験傾向が変わるという情報の後だったので、てっきり TOEIC の変更に合わせてのリニューアルかと思っていたのですが、実はそれ以前から計画されていたようです。

今回のリニューアルの目的ですが、4月号の冒頭に「4月号リニューアルに寄せて」という表題で、編集部から以下のようなメッセージが書いてありました。

このたびのリニューアルは、「ついつい聞き流してしまうのだが、学習の仕方はこれでいいのか?」「私は本当に聞けるようになっているのか?」といった、お客さまの声にお答えすることを第一の目標にしてきました。

長年の教材運営の経験やデータをもとに、ヒアリングマラソンをより活用できるようにするためのリニューアルだったようですね。では、実際にどのような点が変更されたのか、詳しく見ていきましょう。

 

リニューアルに伴う主な変更点

コースガイドの内容がより具体的に

リニューアルした1000時間ヒアリングマラソンのコースガイド

新旧のコースガイド(左が以前・右がリニューアル後)

まず、コースガイドですが、以前は 1年で1000時間のリスニングを目標にしていこうという点以外は、割と受講者の自由に任されていました。そこが、ヒアリングマラソンの特徴でもあり、良いところでもあったのですが、自由に任されているがゆえに、具体的にどのように学習を進めて1000時間をクリアーすべきか少し見えにくいところがありました。

私自身がそうだったように、1000時間ヒアリングマラソンのマンスリーテキストと副教材の English Journal で毎日 3時間勉強しなければならないのか、と勘違いした人も結構多いかもしれません。

一方、新しいコースガイドでは、実際にどのような活動を 100時間の学習時間に含めていいのかという点について、より具体的な例が詳しく上げられています。

リニューアル後のヒアリングマラソン・コースガイド

また、受講者のタイプ別に、ヒアリングマラソン本誌と副教材の English Journal を使ってどのように学習を進めたらいいかという具体的なスケジュール例も沢山掲載されています。これで学習の進め方について迷うことは、グッと少なくなるでしょう。

また、各コーナーのコーチからの熱いメッセージも掲載されており、やる気も上がります。

 

マンスリーテキストのページ数が一気に増量

新旧のヒアリングマラソン本誌

新旧のヒアリングマラソン本誌(左が以前・右がリニューアル後)

次にヒアリングマラソンの本誌である、マンスリーテキストを見てみましょう。

まず、見た目ですが、全体的にクールな印象に変わりました。よりアルク社が目指す「地球人」というイメージを喚起させるような表紙ですね。本文内のイラストなども以前はちょっとかわいい感じだったのが、大人っぽい雰囲気になっています。

何よりも、テキストのページ数も大幅に増量していることが大きな特徴です。以前は69ページだったところが、なんと113ページと、一気に1.5~2倍に増えています。

ヒアリングマラソンの本誌が大幅増量

コーナーの数自体は増えていませんが、課題などをより取り組みやすい形に大きく改定したり、以前はオンライン上からダウンロードしていたオーディオコメンタリーなども本誌に掲載されるようになった影響と思われます。

増量はしましたが、もともとテキスト自体が重くはないので、持ち運びが不便になったということもありません(120g ⇒ 180g)。ヒアリングマラソン本誌と English Journal は、今年からオンラインからダウンロードして見ることもできるようになったので、これがネックになることはないですね。

 

「多聴」「精聴」という枠組みがなくなった

教材全体のコンセプトにも大きな変化がありました。1000時間ヒアリングマラソンの大きな特徴であった、「多聴」「精聴」という枠組みがなくなりました。

「多聴」と「精聴」とは、以下のようなプロセスです。

多聴:英語の音声を何度も聞き、全体の大まかな把握を目指す
精聴:内容の正確な理解を目指す

この枠組みを一切なくし、各コーナーの素材によりマッチした異なる課題が導入されました。

ただ、この課題についても、以前のように「ステップを踏んで、徐々に聞けるようになっていく」というポイントには変わりがなく、教材ごとにより効果的な学習を進められるようになっています。

 

課題の内容と掲載方法が変わった

前述のように課題の内容が、各コーナーごとに最適な内容に変わりました。

以前は各コーナーごとに多少の違いはあっても、「多聴」の課題 → 「精聴」の課題、という風に比較的似た課題があったのですが、それがより音声素材とそのテーマを効果的に学べる内容に変わりました。

課題の内容に関しては、難易度が全体的に若干上がったように思います。例えば、ディクテーションの課題が増えたり、朗読など、より素材を生かした課題が増えています。その分、自分が理解しているかどうかを、よりしっかり確認できるようになりました。

 

発音のコーナーの内容が大きく変更

基本的なコーナーの構成には変わりはありませんが、各コーナーの中身には少しずつ変化があります。中でも一番最初のコーナーである、発音のコーナーは大幅な変更が見られました。

以前は一つの発音記号を取り上げて、その音を含む単語が含まれた短文と長文をネイティブの講師が作成し、それを聞いてその発音の聞き取り方を学ぶ感じでした。

ところが、今回からは単体の音にフォーカスした聞き取り練習ではなく、どちらかというと音声変化の聞き取りに重点を置いた内容に変わっています。また、音声も短文がなくなり、スタジオ録音の長文の音声と、生の音声(4月号の場合はオバマ大統領の演説)の2本立てになりました。

より実践的で、リスニング力向上のために効果的な学習内容に変わっています。

 

音声素材が一部変更に

音声素材が一部変更になっています。主なものは、以下のような点です。

 

発音コーナーに生の音声が追加された

前の項でも取り上げましたが、発音のコーナーに生の音声が追加されました。

 

トレーニング・ジムが読み上げ教材に変更

実は、こちらは2016年2月号から変更されていたのですが、以前は VOA のニュース音声を素材として使っていたものを、ネイティブで各界の第一人者などが専門分野について語るような内容に変更されています。

イメージ的には、いわゆる「オーディオブック」のようなイメージなので、オーディオブックが好きな人にとっては、とても興味深く聞ける内容になっていると思います。(素材の内容はビジネスに関するものだけではなく、一般的な内容も取り扱う予定とのこと)

 

ディクテーションコンテストが生の音声に

こちらは逆に、以前は読み上げ教材だったものが、生の音声に変わっています。4月号の場合は、14歳のネイティブの女の子が、自分の将来の夢やこれまでやってきたことなどについて話をしている内容です。

最初聞いた時は、思ったより聞きやすいなと思ったのですが、やはり細かいところになると、スピードが速くなったり、音声変化が強くなったりして、難易度は上がっているなと思いました。

他にも、マンスリーテスト(HEMHET)が100点満点になっていたり、より English Journal との連携が意識されるようになっているなど、細かい点で変化はありました。

 

変更がなかった点

一方、変更がない点の中で、重要なポイントについてもいくつか挙げておきたいと思います。

基本的なコーナーの構成

基本的な各コーナーの構成に変更はありません。以前のようにバランスよく、またバラエティーに富んだ内容になっているので、飽きずに勉強を続けられます。

 

マンスリーテストの問題数・難易度

マンスリーテスト(HEMHET)の問題数や難易度にも変化はありません。

実際にテストにチャレンジして、難易度に変化がないことは確認していたのですが、アルクさんにお願いして回答もいただけたので、採点をしてみたところ、26問中23点でした。これまでの実績とほぼ変わりない状況でしたので、やはり難易度に大きな変化はないと思います。

なお、HEMHET は TOEIC のリスニングパートの形式でのテストですが、コーチ曰く TOEIC よりも難しいそうです。1000時間ヒアリングマラソンの受講者の中には、TOEIC 900点超えの人たちもたくさんいるようですので、実力を測るのにはやはりこれくらいの難易度はあったほうがいいんでしょうね。

 

まとめ

以上、1000時間ヒアリングマラソンのリニューアルによる変更点について解説してみました。

実際にリニューアル後の教材で勉強をしてみて、

・単純に流して聞くというプロセスがなくなり、以前より集中して聞けるようになった
・教材によってアプローチが異なるので、勉強の仕方が惰性になりにくくなった
・学習した内容が定着している感じがよりはっきりわかるようになった

というようなことを感じました。

以前の記事でも、ヒアリングマラソンは通信講座の強味を発揮して、常に小規模なリニューアルを続けていることに触れていましたが、今回の大幅リニューアルで、これまで培ってきたノウハウを一気に詰め込むことに成功したのではないかと思います。

これからもぜひ、「聞き流さないリスニング教材」として、「1000時間ヒアリングマラソン」という、本物の英語力を上げるための素晴らしい教材を作り続けていただきたいと思います。




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