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[リサーチ]「イード・アワード」って何?その信頼度は?

      2016/05/16

イード・アワード

株式会社イードのサイト上の「イード・アワード」 2015に関するページ

以前から英語教材の広告でもよく目にする「イード・アワード」

商品の品質の高さを証明する根拠として掲載している商品を見かけることは多いのではないでしょうか。

当サイトで紹介している商品の中にも、イード・アワードを受賞している商品がいくつもあります。(「1000時間ヒアリングマラソン」「スピーク・ナチュラル」「リスニング・パワー」等)

ただ、この「イード・アワード」、何かの調査を行った結果として表彰しているのだということはわかりますが、一体どういうものなのでしょうか。また、はたして調査内容や結果に信頼性はあるのでしょうか。

このあたりについて調べてみました。


「イード・アワード」の実施会社「株式会社イード」とは?

「イード・アワード」は、株式会社イードにより実施されています。

では、「株式会社イード」とは、一体どんな会社でしょうか。

調べてみると「株式会社イード」は、1900年の創業の「メディア事業・リサーチ事業・EC事業」の 3つの事業を柱とした会社で、元々は「日産」の子会社として車のデザイン等のマーケットリサーチを行う目的で設立されたようです。

日産におけるカルロス・ゴーン氏の改革に伴い独立した後、リサーチ事業もインターネットリサーチ等にどんどん拡大し、メディア事業やEC事業にも着手してきてました。2015年 3月にはマザーズに上場もしています。

また、インターネット上のアンケートサイトは黎明期の 1996年から開始し、パイオニアと言えます。米国にも拠点があり、海外のリサーチの実績もあります。

単にポイントサイトやアンケートサイトを運営している会社、というわけではなく、きちんとした背景もあり、実績のある会社でした。


「イード・アワード」における調査はどのように行われている?

次に、イード・アワードの元となるデータの調査方法は、どのようなものでしょうか。

こちらは調査対象により異なるものの、自社運営サイトであるあんぱらでのアンケート結果を基にしていることが多いようです。英語教材関係は、ずっと「あんぱら」における調査結果が基になっています。

あんぱら

「株式会社イード」運営のアンケートサイト「あんぱら」

この「あんぱら」はいわゆる「アンケートサイト」で、アンケートに回答することでポイントがもらえる仕組みになっています。

また、2014年からは「Ponta カード」でおなじみの「株式会社ロイヤリティマーケティング」が運営する「Ponta リサーチ」での調査結果も加わっています。

Ponta リサーチ

「株式会社ロイヤリティマーケティング」運営のPonta リサーチ

登録に必要な情報を見てみる限り、どちらも偽名で登録しようと思えばできる可能性があるように思いますが、英語教材の場合は毎年有効投票回答数が1,000件を超えている(年によっては3,000件)ので、情報を操作するのはそれほど容易ではないと考えられます。(各商品の取得票数は公表されていないので、確実性は高くありませんが)


イード・アワードの結果は妥当か

過去の英語教材のイード・アワードの結果をみて気になっていたのは、毎年表彰の対象となっている教材が大きく入れ替わっているところ。

<イード・アワード英語教材の受賞履歴>
●2012 http://www.iid.co.jp/news/press/2012/0126.html
●2013 http://www.iid.co.jp/news/press/2013/0318.html
●2014 http://www.iid.co.jp/news/press/2014/0410.html
●2015 http://www.iid.co.jp/news/press/2015/040901.html

確かに英語教材は毎年新しい商品がリリースされてはいますが、メジャーな商品の中には長年に渡り、売れ続けている商品も多いです。

また、細かい賞を入れると例年 10個以上は賞があるのに、毎年受賞する商品がガラッと変わるのも不思議に思いました。

そのため、本当にこの調査結果が妥当なのか疑問に思い、調べてみたくなったのです。


他の部門の結果はどうなのか

ちなみに、同じ英語系の2つの部門の受賞結果もチェックしてみました。対象は、「子ども英語教室」部門と「子ども英語教材」部門です。

すると、「子ども英語教室」部門では「Benesseこども英語教室」が 2012年~2015年までの 4年間ずっと最優秀賞に選ばれていますし、「ECCジュニア子供英会話教室」や「ヤマハ英語教室」なども何度もランクインしています。

また、「子ども英語教材」部門はまだ 2年しか実績がありませんが、「こどもちゃれんじEnglish」が 2年連続受賞しています。


結論(推測)

以上の状況から推測されるのは、以下のような状況です。

・単に大人向けの英語教材の入れ替わりが激しい
・子供の英語教室や英語教材は新商品があまり出ない
 もしくは受賞した商品・教室が圧倒的なシェアや満足度を誇っている可能性がある

1つ目の根拠になりそうな例の1つは、2015年の結果です。

2015年の総合満足度での受賞商品は、アルクの「イングリッシュ・クイックマスター」ですが、この 3シリーズの発売日は以下の通りになっています。

・「イングリッシュ・クイックマスターzero」:2013年9月5日
・「イングリッシュ・クイックマスターbasic」:2014年1月?日
・「イングリッシュ・クイックマスターadvance」:2014年6月2日

そして、アンケート調査の実施日が「2015年2月26日~2015年3月17日」で調査対象が「現在または過去1年以内に英語教材を利用した人」、つまり最新の商品である「イングリッシュ・クイックマスター」のラインナップが受賞しやすい条件が整っていた、と言えるのではないかと思います。

もちろん、商品自体がいい商品であったからだとは思いますが、「イングリッシュ・クイックマスター」の 3つのラインナップで幅広いユーザー層を取り込めたことと、新商品であることでユーザーを大きく増やせたというポイントが大きかったのではないかと思います。(※「イングリッシュ・クイックマスター」basic と advance は、2013年に受賞している「英会話コエダス」のリニューアル版です)

以上から、個人的な推測ですが、一般向けの英語教材の場合は息の長い商品が選ばれるというよりは、新商品やその当時目立ったり、勢いのある商品が選ばれる傾向が強いのかもしれません。

最終的に調査結果の妥当性を否定する要素は少ないように思いますが、一般向けの英語教材に関しては前述のように毎年の動きが大きいので、必ずしも発売されている中で一番いい商品という風には解釈せず、調査当時の利用者の多さやの人気により左右されることを考慮したうえで教材購入の参考として考えるのがいいと思います。

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